5月第3週土日 高田まつり ~狭い町中を進む曳やま~
豪華な「やま」……
いつ見てもかっこよくて綺麗です。
さて。
今回は江戸時代から続く岐阜県養老町高田の愛宕(あたご)神社の春季例祭、高田まつりの魅力をご紹介します。
目玉は三基の曳やま!
冒頭の写真のように、高田まつりでは三基の豪華な曳やまが出ます。
夜になると以下のように提灯の灯りがつき、また違った美しさがあります。
商店街の端から端までを行き来する三基のやまは、
焼けてしまったものを復元したり傷みを修復したりして町民たちが守り続けてきた歴史そのものです。
子どもたちも毎年このやまに乗ってお囃子をすることを楽しみにしていて、
まつりが近くなるとお囃子の練習をします。
このお囃子がまたとても素晴らしい!
竜笛に小太鼓、大太鼓を奏でるのは主に子どもたちです。(あくまで主にです)
お囃子はやまが動いている間はずっと演奏していなくてはならないので、
結構きついです笑
疲れて演奏をやめると大人たちが「やめるなー!」って怒るし……
おっと天の声が……笑
こんな裏事情は知らなくても良いのですが、
裏事情を知っているとちょっと面白いのがこのお囃子。
実はやまによって曲が違うんです!
通りすぎるのを見ているだけだとなかなか気付きにくいかもしれませんが、
全然違うんです。
でも、その中には似ているものもあって……
なんとその似ている曲は隣町の曲を耳コピ&アレンジして自分たちのものにしちゃった……らしいという歴史があったりします笑
この曲をその町のやまが隣に来てる時にやると大人が怒るんですよね
天の声は無視してください笑
それからお囃子についての裏事情をもう一つ。
楽譜がない!
いや、どこか探せばあるはずなんですがね。
子どもたちは大人が演奏しているのを耳で聞いて目で見て覚えるんです。
伝統技術の継承かいって感じですね笑
三基のやまはこのように伝統あるお囃子を奏でながら進み、
途中で何度か、からくり人形や神楽獅子を奉芸します。
昔の言葉で何て言っているのか分からないのですが、なかなか面白いです。
獅子に頭を噛まれたりしますよ笑
是非全ての奉芸を見てもらいたいです。
やまそのものやお囃子、奉芸など見どころをいくつか紹介しましたが……
私が最も面白いと思うのは、曳やまを引くところです!
見てください!
こんなにも狭いんです笑
屋台がぶつかります笑
なので、高田まつりではこんな面白いものが見られます。
屋台の屋根が上がるんです!笑
町中は狭く、通常の下がっている屋根だとやまがぶつかってしまいます。
よってやまが近付いてくるとこうして屋根をあげて、そこをやまが通っていきます。
上げてもらってもギリギリなんですがね笑
通れるのか~!? とハラハラドキドキして見ることが出来ますよ笑
それからもう一つ。
方向転換、進路換えの仕方が面白い!
このやま、足(くるま)の部分と上部が切り離されているので、
上の部分だけ回るんです!
くるっと。
それから、上手く引くことが出来れば良いのですが、
やむを得ず誤った方向に進んでしまった時は強引にやまを押して進路を変えます。
めちゃくちゃ強引です笑
やまは軋むし、提灯はぐわんぐわん動くし、すごい音は鳴るし、
中の人間たちは倒れるしで良いことないです笑
けど、見る分には面白いです!
写真のように道路がゴリゴリ削られるくらいの激しさ笑
やまを操る人たちの掛け声「えいさー!! えいさー!!」も激しい笑
最後に。
実はこんなこともやってます……
がんばってるんですよ笑
見目麗しく、耳で聞くのも面白い、魅力あふれる高田まつり。
今回紹介した中で少しでも心動かされることがあれば、
来年の高田まつりに御参加を!笑
(2020年も5月の第3週土日にやります)